`昭雲工房`山田直禾さんを訪ねに岡山へ
岡山県の北部の奈義町で`叩き彫`という方法で仏像をつくられている、`昭雲工房`さんを訪ねて来ました。`昭雲工房`さんでは初代から四代続いて、この地で仏像を彫られています。`叩き彫`の名は初代と親しかった棟方志功氏による命名です。
何故そのような仏像を求めに行ったのか。ギャラリー開いてまもなく一年。細々とですが素敵なうつわを、素敵な方々にお届け出来ました。そしてそのなかで素晴らしい出会いが生まれ、その出会いによって私の人生も多様に広がりつつあります。ここでいう出会いとは、人でもあり、ものでもあります。素敵な人々、ものたち、自然と私は生きているという事実。それらが支え合って、生かし合っていることの尊さ、美しさ。
暮らしを豊かにしてくれる、そのようなものたち。それらは衣食住、全てにおいて等しく大切なのではないか。食、うつわをメインにしたギャラリーを営みながら、そう思うことが多く、強くなってきました。衣食住、その真なる形にあるべき要素は何か。それは`祈り`ではないかと思うのです。生きていることへの感謝、生かされていることへの感謝。感謝しながらその恵みを頂き、そして施す所作。そのひとつひとつの祈りの行為こそが生きるということではないでしょうか。
そのような思いにとてもよく親和していると思うのが、私がもともと大好きな仏教なのです。宗教というよりも文化、価値観、生き方、考え方としての仏教。そしてその仏教が生み出し、古来から人々の暮らしを支えてきた仏像。今の生活に合った仏像をつくられている方はいないか。
そして出会えたのが`昭雲工房`さんの山田直禾さんでした。色々な思い、境遇から仏像づくりを継がれた直禾さん。私が知ったきっかけは常住寺というお寺の復興の為、三千体の仏像を彫ったというプロジェクトからでした。それをインターネットで知り興味を持ち、薬師如来の仏像を購入。届き、眺め、手にした瞬間、ああ、やっと出会えたと感じたのです。今まで日本各地を巡ってお会いした、古来より人々に尊ばれ、愛された仏様と一緒だ。
お手紙をお送りしたところ、有り難くも私の思いに共感してくださり、こうして工房にもお邪魔させて頂きました。そしてお父様の尚公さん共にご協力くださり、これから親交を結ばせて頂けることになりました。
日々の暮らしを支える祈りのかたち。その真言が宿る直禾さんの仏像。3月に個展を開催、それから常設でgallery桃李にて扱わせて頂くことになりました。詳細は追ってお知らせ致します。皆様、春の訪れと共に、楽しみにお待ち下さい。
今回直禾さんとの出会いがきっかけで、本性院の永宗幸信住職ともお知り合うことが出来ました。嬉しくも念願の信頼すべきお坊様に出会うことが出来ました。
そして今回は赤木明登さんを通して知り合いました、岡山市内のギャラリー、円山ステッチさんを主催する佐野明子さんにもお会いして来ました。個展を開催されていた、小野眞佐子さんのノッティング織の椅子敷も頂いて来ました。
素敵な人、もの、自然に満ちた岡山。どんどん大切な場所になってきています。
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